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導入ガイド

業務アウトソーシングで必須の情報保護対策とは?~BPOセキュリティの基本と実践~

ビジネスの効率化やコスト削減を目指して、業務の一部を外部委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、多くの企業にとって欠かせない手段となっています。しかし、外部に業務を委託する際には、情報漏えいやセキュリティリスクが懸念されます。

本記事では、BPO導入時に企業が取り組むべき情報保護対策について解説していきます。


なぜBPOセキュリティが重要なのか?

BPOを通じて外部委託する業務には、「顧客情報」「契約書」「取引データ」など、企業にとって極めて重要な情報が含まれる場合があります。もしもこれらが不正に利用されたり漏えいしたりすれば、ブランドイメージの低下や法的責任、最悪な場合は事業の中断といったリスクに直面する可能性もあります。

こうしたリスクを軽減するために、BPO導入時には適切な情報保護対策を講じることが必要不可欠でとなります。


業務アウトソーシングでの情報保護対策5つのポイント

①信頼できるパートナーの選定

まず第一歩として、信頼性の高い外部パートナーを選ぶことから始まります。以下の3つを確認することで、適切なパートナーを見極められます。

  • セキュリティ認証の有無
    ISO27001やSOC2といった国際的なセキュリティ認証を取得しているか確認する。
  • 過去の実績と評判
    他の企業との取引実績や、トラブル時の対応状況をリサーチする。
  • ヒアリング訪問
    必要に応じてミーティングの設定してもらい、候補企業のセキュリティ対策の状況や人材の質など、気になる点を自社の基準をクリアしているのかどうかしっかりと事前に確認をする。

②明確な契約とポリシーの策定

外部委託を行う際には、契約書やポリシーで情報保護に関する内容を明確にすることが重要です。

  • 機密保持契約(NDA)の締結
    委託する業務の範囲や守秘義務について明記します。
  • セキュリティ要件の具体化
    データ取り扱いの詳細、アクセス権限、監査体制などを契約に盛り込みます。
  • 違反時のペナルティ規定
    情報漏えいが発生した場合の責任範囲や賠償内容を事前に取り決めておきます。

③アクセス管理の徹底

委託先に渡す情報へのアクセスを厳格に管理することで、リスクを低減できます。

  • 最小権限の原則
    必要最低限のスタッフのみが情報にアクセスできるよう、権限を制限する。
  • ログの監視と記録
    誰が、いつ、どの情報にアクセスしたかを記録し、異常があれば即座に対応できる体制を構築する。
  • デバイス管理
    委託先のスタッフが使用するPCやスマートフォンに適切なセキュリティ設定を施す。

④データの暗号化とバックアップ

情報が外部に漏えいした場合でも、暗号化によって内容を保護できます。

  • 暗号化通信の使用
    データのやり取りには、SSLやVPNなどの暗号化通信を使用する。
  • ファイルの暗号化
    機密データは保存時にも暗号化を施し、不正アクセス時のリスクを軽減する。
  • 定期的なバックアップ
    万が一のデータ損失に備え、安全な場所にデータのバックアップを定期的に作成する。

⑤セキュリティ意識の向上

委託先スタッフと自社スタッフ双方のセキュリティ意識を高めることも重要です。

  • 定期的なトレーニング
    情報保護に関する教育を実施し、最新のセキュリティリスクや対応策について学んでいく。
  • フィッシングメール対策
    不審なメールやリンクへの対処方法をトレーニングし、サイバー攻撃のリスクを最小限に抑える。
  • インシデント発生時の対応計画
    セキュリティ事故が発生した場合の報告手順や復旧手順を明確化しておく。

まとめ

BPOの活用は「業務効率や競争力向上に大きく貢献」しますが、その一方で、情報保護対策を怠ると大きなリスクを抱えることになります。

信頼できるパートナーの選定、契約内容の明確化、技術的なセキュリティ対策、そして人材の教育という4つの要素をバランスよく実施することが、BPOセキュリティ成功のカギとなるでしょう。

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