「年明けから業務改善を進めたい」「来期こそバックオフィスの負担を減らしたい」
そう考え、年明けに入ってからBPO(業務アウトソーシング)を検討し始める企業は少なくありません。
しかし実際には、準備不足のままBPOを検討し、比較に時間を取られた結果、導入が年度後半にずれ込むケースも多く見られます。
BPO導入の成否は、年明けではなく年内の準備段階でほぼ決まっていると言っても過言ではありません。
本記事では、BPO導入を検討している企業向けに、年内にやっておくべき準備内容と、年明けにスムーズに比較・相談を進めるための具体策を解説します。

年明けにBPO検討を始めて失敗しやすい企業の共通点
まず、年明けに慌ててBPO検討を始め、うまく進まない企業には共通点があります。
「とりあえず外注したい」から始まっている
業務が忙しい、採用がうまくいかない、といった理由から「何か外注できないか」と考え始めるケースは多いです。しかし、業務整理をせずにBPO会社へ相談すると、話が噛み合いません。
結果として、
・想定より費用が高い
・委託範囲が曖昧
・比較基準が作れない
といった問題が発生します。
社内の認識が揃っていない
現場は「早く楽になりたい」
管理部門は「コストが心配」
経営層は「本当に効果があるのか不安」
このように社内の温度感が揃っていないまま年明けを迎えると、検討途中でストップがかかり、結局何も進まないケースも珍しくありません。
比較の軸がなく、検討が長期化する
年明けからBPO各社を調べ始めると、サービス内容や価格体系の違いに迷い、比較に時間がかかります。
比較軸が決まっていない企業ほど、導入判断が遅れる傾向があります。

年内に整理すべき3つのポイント
BPO導入を成功させるために、年内に最低限整理しておきたいポイントは3つです。
① 現状業務の棚卸し
最初に行うべきは、バックオフィス業務の棚卸しです。
・誰が
・どの業務を
・どのくらいの時間で
・どの頻度で行っているか
完璧である必要はありませんが、業務を「見える化」することが重要です。
この作業を行うことで、
「属人化している業務」
「実は手作業が多い業務」
「本来やらなくてもよい業務」
が明確になります。
② 外注候補業務の切り分け
棚卸しができたら、次に行うのが外注候補業務の切り分けです。
すべてを外注する必要はありません。
以下のような業務は、BPOとの相性が良い傾向があります。
・定型的でルール化しやすい業務
・専門知識が必要だが、社内で育成しづらい業務
・繁忙期と閑散期の差が大きい業務
逆に、経営判断に直結する業務や、頻繁なイレギュラー対応が必要な業務は慎重に検討すべきです。
「何を外注し、何を残すか」を年内に整理しておくことで、年明けの相談が一気に具体化します。
③ 社内合意・情報共有の最低ライン
年内に必ずやっておきたいのが、社内合意の最低ラインを作ることです。
ここで重要なのは、「詳細な稟議」や「正式決裁」ではありません。
・BPOを検討すること自体への合意
・検討目的(業務効率化、コスト最適化など)
・想定スケジュール感
この3点を共有できていれば十分です。
年明けに“話が戻らない状態”を作っておくことが、準備のゴールです。

年内準備ができている企業ほど、導入がスムーズになる理由
年内に準備ができている企業は、年明け以降の動きが明確に違います。
・相談内容が具体的
・比較ポイントが明確
・見積もりの精度が高い
その結果、短期間で複数社を比較し、納得感を持って導入判断ができるようになります。
また、BPO会社側も状況を把握しやすいため、より実態に即した提案を受けやすくなるのもメリットです。
「年明けから検討する」のではなく、「年明けは比較と判断に集中する」
この状態を作れるかどうかが、導入成功の分かれ道になります。

年明けに比較・相談を始めるためのチェック項目
最後に、年内準備ができているかを確認するためのチェックリストを紹介します。
・現在のバックオフィス業務を一覧化できている
・外注候補業務がある程度決まっている
・BPO導入の目的を言語化できている
・社内で検討開始の合意が取れている
・年明けに比較・相談を始める想定が立っている
すべて完璧でなくても構いません。
半分以上チェックが入れば、年明けのスタートダッシュは十分可能です。

まとめ|BPO導入は「年内準備」が最大の成功要因
BPO導入を成功させている企業ほど、年明け前の「準備」に時間をかけています。
年内にすべてを決める必要はありません。
重要なのは、考えるべきことを考え終えておくことです。
年明けを「情報収集のスタート」にするか、
「比較・判断のフェーズ」にするかで、
業務改善のスピードは大きく変わります。 ぜひ本記事を参考に、年内準備を進めてみてください。